
算数の基本的な問題は解けるけれど、応用問題になるとまったく歯が立たないよ~。
そんなお子さんにぜひおすすめしたいのが、後藤卓也先生による『秘伝の算数』シリーズです。
このシリーズは、「入門編」「応用編」「発展編」の3部構成になっており、基礎から難関校の入試レベルまで段階的に実力を伸ばせるようになっています。
この記事では、主に「応用編(5・6年生用)」を中心に解説していますが、ぜひ全シリーズ取り組んでみてください。



このテキストでわからなかった問題をくり返し解けば、算数の偏差値は60を超えるはず・・・


対象:小学4年生~
- 応用問題になると手が止まってしまう
- 図やイラストで視覚的に算数を理解したい
- 算数の偏差値を50以上にしたい
難易度・目的


算数の「偏差値56の壁」を超えるには、“なぜ?”の理解が鍵
この『秘伝の算数』シリーズの特長は、「算数を理解させること」に重点を置いて書かれている点だと思います。
例えば、「秘伝の算数 応用編」では、円の面積について次のような解説があります。
では円の面積はどうやって求めればいいのでしょうか。太く育った木を切ると、図1のような年輪を観察することができます。
この木を1本の半径で切り開くとします。


すると、図2のようにバラバラと開いて三角形に変形することができます。
この三角形の底辺は「円周」、高さは「円の半径」になります。


三角形の面積は「底辺×高さ÷2」、円周は「直径×円周率」で求めることができるるので、円の面積を求める公式は次のように考える事ができます。
- 円周×半径÷2
- =(半径×2×円周率)×半径÷2
- =半径×半径×円周率
このように『秘伝の算数』シリーズでは、図や表などを用いて、公式の成り立ちなどを根本から理解できるよう工夫されています。
この他にも、速さや濃度といった文章題に対して、“面積図”や“線分図”を使った解法が、わかりやすく解説されています。



なお「発展編」では、“ダイアグラム”や“面積比”などの考え方とその使い方など、私立中学受験に欠かせないテクニックも解説されています。
『秘伝の算数』を使うときの3つのポイント
幼児~小学生向け教材の販売経験と、実際に『秘伝の算数』に取り組んでみた経験をもとに、効果的な活用のポイントをご紹介します。
必ず自分で問題を解くこと
このテキストは参考書のような形式になっているので、ついつい読み物のように活用してしまいがちでが、必ず問題を実際に解きましょう。
実力をつけるには実際に手を動かして解くことが重要です。
わが家では、解答が見えないように紙で隠した状態でコピーをして、問題文だけを載せたプリントを子どもに渡して取り組ませていました。
時間制限は不要。考えることに意味がある
計算問題のように速く解くことが目的ではないので、時間制限は設けない方がいいと思います。
場合によっては、1問に1時間かかってもOK!
しっかり考え抜いた時間には、それだけの価値があります。
繰り返し取り組むことで定着
できなかった問題は、数週間〜数ヶ月後に再度取り組むようにし、必ず繰り返し解きましょう。
なお、勉強時間は限られているため、正解できた問題を何度も解き直す必要はありません。



できなかった問題に繰り返し取り組むことが、思考力の向上や偏差値アップにつながります。
まとめ:発展編まで仕上げれば偏差値65以上も現実的
「秘伝の算数 発展編」まで仕上げれば、算数の偏差値65以上も現実的だと思います。
実際わが家の場合は、入門編、応用編をほぼ完璧に終え、発展編は正答率が5割程度でしたが、算数の下限偏差値は60前半で安定していました。
このシリーズは、都立中高一貫校で出題されそうなユニークな問題も多く、応用力や思考力を鍛える内容も含まれています。
特定のパターンを丸暗記するのではなく、「なんとなくの理解」から「本質的な理解」へ。
偏差値56の壁を越えられずに悩んでいる方には、ぜひ一度手に取っていただきたい1冊です。


なお、問題を繰り返し解くために、B4対応のコピー機を使って問題をコピーして使うのがおすすめ。





問題集や参考書をコピーして使うことで、終わった教材はAmazonやメルカリで中古販売することもできます。