わが家では中学受験を経て、都立中高一貫校に進学しましたが、一つ困っていることがあります。
それは、英語の成績です。
わたしと、かかにゃん(妻)は、関西弁と名古屋弁、標準語は操ることができますが、英語はまったく話せません。

全部、日本語だよ。
そんな状況から、親ができない言葉を子どもに教えるのは無理だし、週1回程度の英会話教室では意味がないだろう──そう考えて、英語学習についてはほぼ放置していました。
その結果、中学に入ってからの子どもの英語の成績は、平均点より少し上をウロウロ。
ところが実際は、この「平均」というのが、想像していた“平均”とは違うモノでした──。
都立中高一貫校の英語の成績分布図
わが家の子どもが通う学校では、学年が進むにつれて成績の差がどんどん広がっていきました。
とくに英語ではその傾向が顕著で、平均点付近に多くの生徒が集まる「正規分布(釣鐘型)」ではなく、できる子と苦手な子がはっきり分かれる「二極化(両極分布)」の様相を呈しています。


そのため授業はクラス分けされ、英語が得意な生徒はさらに高度な内容を学ぶようになっていきました。
わが子は、時には上位クラスに振り分けられたこともありますが、



上位クラスは「ちょっと何言っているのかよくわからない──。」
といった状態に直面してしまい、今は下位クラスで安心している(喜んでいる)状態です。
つまり、上位クラスと下位クラスのあいだには、“別次元の差”があるのです。
実際、出来る子どもたちの中には帰国生や幼少期に海外経験をもつ「隠れ帰国生」もいて、彼ら(彼女ら)は英検2級以上が当たり前の世界なのです。
英語の教科書「New Treasure」という壁
勉強につまずいたときの基本は、わからなくなった箇所まで戻って学び直すことです。
ところが、中高一貫校で使われる教科書はレベル自体が高いため、戻ってもなお理解が難しいという壁に直面します。
多くの中高一貫校では、公立中学よりも難易度の高い教材が用いられます。
代表的なのが『NEW TREASURE(ニュートレジャー)』です。
この教材は、公立中学で用いられる検定教科書に比べて英文量も単語数も多く、検定教科書が中学3年間でおよそ1,600語を扱うのに対し、New Treasureでは3,000語にのぼるとのことです。


さらに、大学入試で目にするような会話表現も早い段階から登場し、中学1年の時点で英検3級レベルの単語が普通に出てきます。
また、公立中高一貫校の授業は進度も速く、一度つまずくと新しい内容が次々に重なり、理解していくのが難しくなります。
わが家でも「as … as」といった比較表現あたりからついていけなくなり、一般動詞の過去形まで戻って学び直しています。
中学受験と英語の関わり
かつては「中学受験に英語は必要ない」と言われることもありましたが、状況は変わりつつあります。
たとえば、公立中高一貫校の埼玉県立伊奈学園中学校では、適性検査の中に英語を含める問題が出てきました。
出題そのものは難問ではありませんが、小学校ではあまり経験しない形式で出題されるため、戸惑うお子様もいると思います。



とはいえ、中学受験の主要科目は算数・国語・理科・社会であり、受験勉強と並行して英語まで本格的に取り組むのは難しいのが現実です。
私立中高一貫校と公立中高一貫校で異なるサポート体制
その点を踏まえてか、私立の中高一貫校では入学後に手厚い英語の補講が用意されていることが多いです。



ただし、補講は“有料”の場合もあるみたいね。
一方、公立の中高一貫校では、近年の「学校における働き方改革」の影響もあって、補講の数が減少傾向にあります。
そのため、家庭学習が苦手な子どもほど、授業だけでは補いきれず、英語の成績がさらに伸び悩む姿が見られます。



それは、実際に学校から返却される点数の分布図を見ても明らかだと感じています──。
まとめ
私立中高一貫校と比べると、公立中高一貫校の英語の授業は“差”が出やすい環境ではないかと思います。
だからこそ、小さいうちから少しずつ積み上げておき、「英語ができる側」に立つことが大切だと感じました。
なお冒頭で「わが家は英語学習を放置していた」と書きましたが、実は子どもが3歳の頃に「こどもちゃれんじEnglish」を半年ほど試したことがあります。しかし──。



これ、きらい、きらい!
どうも、しまじろうの“よい子らしい演技”が癇に障るらしく、DVDを流すたびに怒り出す始末でした。
そのため、結局わたしの方が英語の幼児教育を諦めてしまいました。



そして中学生になった現在、子どもが英語を学ぶ(復習する)のに使っているのが「スタディサプリ」です。
スタディサプリの関 正生(せき まさお)先生の授業が分かりやすいようで、おかげで英語学習を投げ出さず、何とか続けられています。
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