四谷大塚(早稲田アカデミー)や日能研の模試と比較すると、

ena(エナ)が主催する“都立中合判”の合格可能性は甘いのではないか?
と心配される方がいるのではないでしょうか?
わが家の例を挙げると、都立中合判では偏差値60ちょっとで志望校の「A判定」が出たのに対し、四谷大塚の模試では同じような偏差値で「C判定」だったことがありました。


enaの「A判定」は信じていい?実体験としての信頼度
では、ena(エナ)の「A判定」は当てにならないのかというと、必ずしもそうではありません。
うちの子どもが通っていた校舎からは二桁の合格者が出ましたが、そのほとんどがA判定かB判定を受けていた子ばかりでした。
唯一、6年生の夏までずっと“都立中合判”で「A判定」だったにも関わらず、不合格になった子はいましたが、その子は6年生の後半からは私立受験をメインに勉強していました。
そして最終的には、偏差値60前半の私立に合格しました(子どもの友だちです)。



enaの合格判定でも「A判定」であれば、受かる確率は高いと考えていいと思います。逆に、enaの「C判定」は厳しい戦いになるかと・・・。
同じ偏差値でも合格判定が違う理由(推測)
これはあくまで推測になりますが、模試の合格判定は単に自分の偏差値だけで決まるのではなく、同じ学校を志望している受験者全体のレベル(=志望者集団の偏差値分布)を加味して算出されているのだと考えます。
たとえば、自分の偏差値が60だとしても、同じ学校を志望する他の受験者の平均偏差値が59であれば、「C判定」になり、志望者の平均偏差値が50なら「A判定」になるということです。



つまり、模試によって受験者層が異なることが影響していると考えます。
たとえば、enaの模試では、都立中を第一志望とする幅広い学力層の生徒が集まりやすい、
一方で、四谷大塚(早稲田アカデミー)の模試では、私立を第一志望とする生徒が多く、都立中は滑り止めや“とりあえず”の志望校として記入されることが多いということです。


そのため、合格可能性は“母集団の中での相対的な位置”を示しているにすぎないと思います。
【補足】
偏差値50前後で、私立が第一志望の場合、そもそも都立への受検は考えないので、志望校として記入しないということ。
都立中合判の映像授業は秀逸!復習はマスト
enaの「都立中合判」には、非常に質の高い映像による解説授業がついてきます。
そのため、模試が終わった後の復習はもちろんのこと、偏差値が55以下だった場合は、3ヶ月後ぐらいに解き直しをすることをおすすめします。
わが家では、(大きな声では言えませんが)解説授業を録画しておき、3ヶ月後に再チャレンジさせて復習していました。



なお、その時間を確保するため、模試を受けるのは月1回(※)までと決めていました。
※塾の言われるままに模試を受けると6年生の途中からは月2回ペースで模試を受けることになります。
問題(良問)を自分の力で解いた時に学力がアップすると思うので、模試の結果に一喜一憂するのではなく、「悪い結果が出たら弱点がわかってラッキー」ぐらいに思って復習を頑張りましょう!
そう考えれば、模試の結果も怖いものではなく、前向きに受け止められるようになると思います。
まとめ
最後に、enaの「都立中合判」についてまとめると以下の通りです。
- enaの判定は全体的にやや甘め
- ただし、A判定・B判定で実際に合格したケースは多い
- 他塾との判定の違いは基準が異なるため当然
- 復習用の解説授業が非常に有益なので活用必須
- 模試結果は合格の絶対的指標ではなく、学習の材料として捉えるのがベスト
なお、模試には、塾の教室で受けるタイプと、学校の教室を借りて実施されるタイプの2種類があります。
後者は本番に近い雰囲気の中で受験できるため、実践的な練習としておすすめです。
少なくとも一度は経験しておくといいと思います。



なお、学校の教室を借り切って受けるタイプの模試は、上履きが必要になる場合も多いので、事前の案内をしっかり確認しておきましょう。