都立を本命にするなら知っておきたい、私立併願校の選び方

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都立を本命にするなら知っておきたい、私立併願校の選び方
ととにゃん

できれば、GMARCHレベルの学校に受かって欲しい!

中学受験をする際に、最低でもGMARCHレベルの学校に受かって欲しいとお考えになるご家庭があるのではないでしょうか?

私もそうでした。

ととにゃん

本命は学費の安い都立で、併願はGMARCHのいずれか・・・

なんて思っていましたが、その考えは甘いことを思い知りました。

もし、私立のGMARCH付属が本命であれば、都立の併願は辞めた方が賢明です。

また、(小石川を除く)都立が本命の場合は、GMARCH付属の併願は辞めた方が無難です。

その理由と、都立が本命の場合の最適な併願校についてまとめてみました。

目次

中学受験における都立と私立の違い

都立と私立では、入試の“試験範囲”と“入試問題”において大きな違いがあります。

試験範囲と入試問題の違い

都立中高一貫校では、「小学校で習う範囲+プラスα」が試験範囲となります。

一方、私立(GMARCHレ付属ベル)では、中学校で習う範囲も試験範囲に含まれます。

ととにゃん

都立中高一貫校と私立(GMARCH付属レベル)の“試験範囲”と“入試問題の傾向”を比較すると、以下のような感じになります。

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教科都立私立(GMARCHレベル)
算数特殊算(つるかめ算、仕事算など)は出題されませんが、問題文で考え方を説明して解かせる問題は出題されます
条件を整理したり図形の構成を考えたりする問題が多く、文章や図表から必要な情報を正確に読み取る力が求められます。また、解き方や考え方を記述する設問が多いため、論理的に説明する力も重視されます
割合、速さ、平面・立体図形などのほか、特殊算(和差算、つるかめ算、仕事算、濃度算など)を頻出で出題
漸化式やダイアグラムなどは、解法を知っている前提で出題される
大問ごとに小問を連ねる形式が一般的。解答は答えのみの記入が多く、スピードと正確さが問われます
国語資料や意見文、物語文を横断的に読み取り、筆者の主張や登場人物の心情を正しく把握する力、さらに自身の考えや体験を論理的に表現する力が重視されます
漢字や語彙は小学校範囲で、それ自体が問われることはほぼない
長文読解(物語文・説明文)を中心に、漢字、語彙、文法、ことわざ、敬語、文学など幅広く出題
知識があれば解ける問題も多い
理科小学校の範囲を超える知識(元素記号や専門用語など)は出ないが、基本原理を深く理解しているかを見る問題が多い
グラフや表、図などが多数提示され、それらをもとに結果を予測したり、簡単な計算過程を記述させる形式が中心
小学校範囲に加え、浮力・電流計算・反射の応用など、中学の内容からも出題
物理分野(てこ、電流、光と音、天体など)の計算問題が多い
社会小学校の範囲を超える知識は出ないが、時事問題に絡めて出題されることがあり、ある程度ニュースなどは見ておく必要がある
他教科と融合した問題として出題されることもあり、小石川武蔵では、グラフなどの資料を読み取ったうえで、スピードと正確さが求められる計算問題が頻出しています
地理・歴史・公民からバランスよく出題され、中学の内容からも出題
時事問題からも出題されることもあり、ニュースなどは見ておく必要がある
統計、地図、年号整序などの資料読み取り問題があるが、問われるのは知識量と処理速度が中心

私立の理社対策が間に合わないことも・・・

GMARCH附属レベルの私立中学では出題範囲が広く、理科や社会に関しては中学3年生レベルの内容まで押さえておく必要があります。

また、算数では漸化式が解けて当然、ダイヤグラムや比を使った問題にすぐ気づけることが求められ、方程式の概念も普通に登場するため、単なる小学校範囲の復習では太刀打ちできません。

つまり、広い範囲をある程度深く学ぶ必要があります。

そのため、都立を本命にする場合、このような私立対策、特に理科・社会の対応は時間的に間に合わない可能性が高いです。

ととにゃん

実際、わが家では小学校5年生からenaに通い始めましたが、理科と社会はまったく間に合いませんでした・・・。

もし、(小石川を除く)都立を第一志望にする場合は、併願校としてはGMARCH附属より偏差値が低めの私立を検討するのが現実的ではないかと思いました。

都立の作文対策はハードルが高い・・・

適性検査Ⅰ(国語的分野)」では、ほぼすべての学校で作文問題が出題されます。

そして、この作文の出来が合否に直結するほど、重要な位置づけとなっています。

ここで出題される作文は、いわゆる読書感想文のようなものではありません。

求められるのは、中学受験で頻出のテーマ(例:「多様性」「世代間の違い」など)について、自分自身の経験をもとに、限られた時間内で筋道の通った文章を構成する力です。

そのため、都立を本命にしている受検生たちは、小4~5年で約100本、小6でさらに約100本、合計200本近い作文を書いて練習を積んでいます。

そうした背景からも、直前の対策でどうにかなるものではありません。

もちろん、Y偏差値65以上であれば、過去問を数本解くだけで対応できると思いますが、そのレベルであれば本命は御三家や準御三家、渋渋・渋幕といった最上位校になることが多いでしょう。

ととにゃん

したがって、私立のGMARCH附属校を第一志望とする場合は、都立との併願は慎重に検討するべきだと思います。

特に、適性検査Ⅰの作文対策は負担が大きく、片手間で対応できるものではありません。

併願することで本命校の対策がおろそかになる可能性もあるため、無理に都立との併願を狙うよりは、私立受験に絞り込む方が現実的だといえると思います。

【都立本命の場合】私立の併願パターン実例

都立が本命の場合の私立の併願パターンの実例です。

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学校名
(都立)
併願(私立)併願(滑り止め)
小石川中開成中学校、麻布中学校、巣鴨中学校、渋谷教育学園渋谷中学校、聖光学院中学校、桜蔭中学校、豊島岡女子学園中学校、広尾学園中学校郁文館中学校、上野学園中学校、國學院大學久我山中学校、駒込中学校、東洋大学京北中学校、日本大学豊山女子中学校、宝仙学園中学校、目黒学院中学校、浦和実業学園中学校、細田学園中学校武蔵中
武蔵中海城中学校、桐朋中学校、本郷中学校、吉祥女子中学校、広尾学園中学校、東京農業大学第一高等学校中等部、中央大学附属中学校工学院大学附属中学、國學院久我山中学、聖徳学園中学、八王子学園八王子中学、西武学園文理中学海城中学校、桐朋中学校、本郷中学校、吉祥女子中学校、広尾学園中学校、東京農業大学第一高等学校中等部、中央大学附属中学校工学院大学附属中学、國學院久我山中学、聖徳学園中学、八王子学園八王子中学、西武学園文理中学
九段中芝浦工業大学中学校、高輪中学校、三田国際学園中学校、普連土学園中学校、共立女子中学校、大妻中学校、東洋大学京北中学校、駒込中学校足立学園中学校、郁文館中学校、京華中学校、光塩女子学院中等科、女子聖学院中学校、中村中学校
桜修館中青稜中学校、東京都市大学付属中学校、城北中学校、世田谷学園中学校、東京都市大学等々力中学校、昭和女子大学昭和中学校、日本学園中学校、目黒日本大学中学校、日本大学中学校品川翔英中学校、日本工業大学駒場中学校
白鷗(白鴎)中広尾学園小石川中学校、芝浦工業大学中学校、高輪中学校、開智日本橋学園中学校、東洋大学京北中学校、安田学園中学校足立学園中学校、郁文館中学校、京華中学校、駒込中学校、淑徳中学校、淑徳巣鴨中学校、昭和女子大学附属昭和中学校、女子聖学院中学校、浦和実業学園中学校、二松学舎大学附属柏中学校
両国中巣鴨中学校、開智日本橋学園中学校、三田国際学園中学校、安田学園中学校足立学園中学校、京華中学校、淑徳中学校、浦和実業学園中学校、二松学舎大学附属柏中学校
富士中國學院大學久我山中学校、成城中学校、成蹊中学校、香蘭女学校中等科、恵泉女学園中学校、山脇学園中学校、日本学園中学校佼成学園中学校、佼成学園女子中学校、女子聖学院中学校、日本工業大学駒場中学校、日本大学豊山女子中学校、文化学園大学杉並中学校、宝仙学園中学校、目黒日本大学中学校
三鷹中國學院大學久我山中学校、帝京大学中学校、成城中学校、成蹊中学校、晃華学園中学校、富士見中学校、山脇学園中学校、日本学園中学校啓明学園中学校、光塩女子学院中等科、佼成学園中学校、佼成学園女子中学校、聖徳学園中学校、文化学園大学杉並中学校、目黒日本大学中学校
立川国際中桐朋中学校、帝京大学中学校、明治大学付属中野八王子中学校、晃華学園中学校、明治学院中学校共立女子第二中学校、啓明学園中学校、工学院大学附属中学校、多摩大学附属聖ヶ丘中学校、八王子学園八王子中学校、西武学園文理中学校
大泉中富士見中学校光塩女子学院中等科、淑徳巣鴨中学校、聖徳学園中学校、日本大学豊山女子中学校、宝仙学園中学校、細田学園中学校、西武学園文理中学校、佼成学園中学校
南多摩中桐朋中学校、帝京大学中学校、明治大学付属中野八王子中学校、晃華学園中学校、共立女子中学校共立女子第二中学校、啓明学園中学校、工学院大学附属中学、佼成学園女子中学校、八王子学園八王子中学校

都立の小石川と武蔵のみ、GMARCH以上の偏差値がある学校が含まれています。

明治大学付属中野八王子中学校は、地理的に通いづらいため辞退者が多いこと、適性検査が用意されていることもあり、GMARCHですが、私立の併願候補として入れています。

まとめ

中学受験で合格を勝ち取るためには、明確な戦略を立てることが不可欠だと実感しました。

実際、GMARCHの附属に合格した子どもの友人でも、都立中高一貫校の合格は勝ち取れなかったという例もあります。

それほど、都立と私立では出題傾向や求められる力がまったく異なるのです。

ととにゃん

「学費が安いから都立を本命にして、併願校には偏差値帯が同じくらいのGMARCH附属校を選ぶ」

という戦略は、一見合理的に見えて、実は非効率でリスクの高い選択になる可能性があります。

受験校選びでは、偏差値だけでなく出題傾向や対策の重なり具合も含めて、戦略的に判断することが重要かな・・・と思います。

都立を本命にするなら知っておきたい、私立併願校の選び方

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